どうも、吉です。
皆さんは、明王と言えば、どの明王が頭に浮かびますか?
当然!不動明王たな!
はい、不動明王は、明王の中でもエース格です。有名ですね。
不動明王に次いで、有名なのが、今回紹介する
「五大明王(ごだいみょうおう)」です。
「五大明王」という名前の明王様では、ありません。グループ名ですね。
あ!不動明王も、五大明王の一尊です。
五大明王とは?
そもそも明王とは、密教の思想から生み出された仏様です。真言宗の開祖である「空海(くうかい)」や天台宗の開祖「最澄(さいちょう)」達により、平安時代に日本に持ち込まれました。
有名な方々なので、仏教に興味の無い方でも名前はご存知かと思います。(確か小学生の社会科で学んだと思います)
色々の名前の明王が存在しますが、有名なのが五大明王です。五大明王は、不動明王を中心に各方位を守護しています。こんな感じです。
「中央・不動明王」
(ふどうみょうおう)
五大明王の中心的な明王です。
手には、三鈷剣を持ち憤怒の表情の仏像が多いです。力強い容姿で、武士からも広く信仰されていました。
「東方・降三世明王」
(ごうざんぜみょうおう)
降三世明王の仏像を拝観した方は、ご存知だと思いますが・・・
踏みつけてます。
踏みつけられているのは、インドのヒンドゥー教の神様で「大自在天(シヴァ)」と「妻・烏摩妃(パールヴァティー)」です。
異教の神様ですが、神様を踏みつけている珍しい姿をしています。
降三世明王は、「過去」「現在」「未来」の三世で、
「貪欲(どんよく)」欲が深い事です。
「瞋恚(しんい)」怒りですね
「愚痴(ぐち)」会社でよく出るやつですね。
の三煩悩を取り除いてくれます。神様を踏んでますけど。
「南方・軍荼利明王」
(ぐんだりみょうおう)
軍荼利明王は、怒りのあまり髪の毛が逆立っています。この怒りをパワーに変えて災難を追い払ってくれます。
名前の由来は、サンスクリット語のグンダリーです。
グンダリーは、「とぐろを巻くもの」の意味があります・・・
そう!軍荼利明王の体には、「とぐろを巻くもの」の代表である、蛇が沢山巻きついています!
爬虫類好きには、たまらない明王様です。
「西方・大威徳明王」
(だいいとくみょうおう)
大威徳明王は、牛に乗っています。
牛といっても皆さんがご存知の「神戸牛」や「近江牛」ではありません。
美味しいですよね。神戸牛と近江牛。
残念ながら、大威徳明王が乗っているのは、水牛です。
水牛は、どんなに足場が悪い場所でも平然と歩いて行きます。
この事から、どんなに困難な障害でも平然と進んでいける逞しさを表現しているのですね。
また、戦勝祈願の明王としても有名です。
因みに、天部のエース「帝釈天(たいしゃくてん)」は、象に乗ってます。
「北方・金剛夜叉明王」
(こんごうやしゃみょうおう)
金剛夜叉明王は、五眼の明王です。
金剛杵(こんごうしょ)という法具(武器ですが)を持っています。
金剛杵は、雷を放つことが出来る神様の武器です!
雷は、光の速さで全ての物を貫きます!
この事から、どんな障害も貫く力を与えてくれる明王として崇められています。
名前の夜叉は、昔の名残かな。
金剛夜叉明王は、元々は夜叉(悪神)でした。大日如来の威徳により、善に目覚めて仏教に帰依したのです。
また、厄除けに効験がある明王として、広く崇められています。
因みに、帝釈天の武器も金剛杵です。
明王の記事なのに、たまに帝釈天が出てくるな。
五大明王を拝観しよう!
五大明王が拝観出来る京都のお寺で、私のお勧めは!
【大内山・仁和寺(にんわじ)】
京都市右京区御室大内33にある寺院です。
真言宗御室派の総本山です。
創建は、仁和4年(888年)てすね。境内にある五重塔や二王門は、江戸時代に建立された物です。
桜の名所が多い京都の中で、最も遅咲きな桜「御室桜(おむろざくら)」で有名です。
また、二王門は「京都三大門」の一つです。
【深雪山・醍醐寺(だいごじ)】
京都市伏見区醍醐東大路町22にある寺院です。
醍醐山一体が、境内になります。山頂付近を「上醍醐」麓付近が「下醍醐」と呼ばれています。
私も行った事がありますが、とにかく広いですね。
立派な五重塔は、国宝に指定されてます。
桜の名所であり、戦国武将でのちの天下人「豊臣秀吉」が催した、「醍醐の花見」でも有名な寺院ですね。
後書き
今回、紹介した五大明王以外にも、色々な明王様がいます。
穏やかな表情の明王様「孔雀明王(くじやくみょうおう)」や恋愛成就にご利益がある「愛染明王(あいぜんみょうおう)」などです。
また、次の機会に紹介しようと思います。