どうも〜吉です。
今回は、明王の中でも圧倒的な力がある明王です。
そう!
大元帥明王
(だいげんすいみょうおう)
です!
大元帥明王は、元々は古代インド神話で、弱者を襲って食べてしまう悪鬼神でした。
しかし、大日如来の功徳により善神となったのです。凄いですね、大日如来様。
五大明王には、入っていませんが「大元帥明王」は、有名ですね。
霊験は、明王界のエースである「不動明王」に匹敵します。
また、名前の由来の大元帥ですが「明王の総帥」の意味があるとされています。
軍隊の階級である「元帥」も「大元帥明王」が元になったといわれています。
明王の総帥です!当然ですが霊験も凄いです!
鎮護国家や疫病退散に霊験があるとされ、古くから外敵調伏や疫病退散の「大元帥法(たいげんのほう)」の祈祷が、朝廷で実施されて来ました。
国家鎮護の明王様ですね。
大元帥明王の主なご利益は、
- 必勝祈願
- 敵国粉砕
- 国土防衛
- 疫病退散
です。個人のご利益ではなく国家のご利益のような感じですね。
大元帥明王の容姿は、まちまちです。
軍荼利明王のように、手足に蛇か巻きついている場合もありますし、ドクロの瓔珞(ようらく)を下げてたりします。
まぁ、忿怒の表情で恐ろしげな姿が多い明王の中で、最も恐ろしい姿をしているのが、大元帥明王という事です。
では、大元帥明王を拝観出来る寺院は、何処かというと。
関西の有名どころでは、奈良県奈良市の寺院「秋篠寺(あきしのでら)」です。
秋篠寺は、「伎芸天(ぎげいてん)」の仏像がある事で、有名な寺院です。伎芸天は、仏像になる事が少ない仏様ですね。
大自在天の髪の生え際から誕生した天女ですが、日本では信仰が拡がりませんでした。
容姿端麗で、名前の通り「技芸修達」や「福徳円満」に霊験のある仏様です。
秋篠寺は、奈良朝の最後の官寺として、「光仁(こうにん)天皇」と「桓武(かんむ)天皇」の勅願で建立された寺院です。
しかし・・・残念ながら、兵火で「講堂(こうどう)」以外は全て焼失します。昔の近畿地方は戦乱が多かったので、仕方ありませんね。
残った講堂が、現在の本堂になっていて国宝に指定されています。
さて、大元帥明王ですが、秋篠寺の大元堂に安置されています。
秘仏ですので拝観出来るのは、1年の内「6月6日」の1日のみです!しがない会社員の身では、平日に休んで行く勇気もなく、なかなか拝観出来る機会が無かったのですが。。。
しかし!令和2年の今年は、拝観出来るかも知れません!
拝観出来る日の6月6日が、土曜日なのです!予定があえば、是非拝観したいものです。
あ!「伎芸天」や「大元帥明王」の事ばかり書いてきましたが、秋篠寺には二尊以外にも、素晴らしい仏像が安置されています。
本尊の「薬師如来」を始め、「日光菩薩」・「月光菩薩」や眷属の「十二神将」、天部では「梵天」や「帝釈天」などの仏像が、本堂で拝む事が出来ます。
奈良の中心地からは、少し離れていますが、機会があれば是非訪れてみて下さい。
京都とは、一味違った奈良の古寺の良さが味わえますよ。