陰陽師とは?
映画や漫画での世界では、 祈祷や占術を駆使したり式神を使役して悪い妖怪を退治する、アグレッシブな正義の味方のイメージがあります。(私だけ?)
実は、違います。
本来の陰陽師は、地味です。古代日本の公務員です!
古代日本の律令制下で、中務省の陰陽寮に所属する公務員でした。
どんな仕事内容かというと、主に「陰陽五行思想の陰陽道」を駆使して「天体や自然の観測」や「暦の作成」をしていました。
なので、式神を使役出来ませんし、妖怪退治も出来ません。
但し、長年に渡って天体や自然の研究をしていると、当然の事ですが研究成果が残ります。
気候の変化に気付いたり、天気予報も出来るぐらいになります。昔の職業は、農作業中心です。気候や天気の予測は、農業をしている人にとっては、最重要事項です。
長年の研究成果を元に、雨乞いの祈祷をする人も居たかも知れませんね。かなりの確率で当てる事が出来たでしょう。
こうなると、「凄いよ!陰陽師!」という事になります。調子にのって色々の占いをする人も現れて、今のイメージが出来たのかも知れませんね。
まあ、式神を使って妖怪退治をしていない事は、間違いないと思いますが。
安倍晴明とは?
平安時代の陰陽師です。
フィギュアスケーターの羽生結弦さんが、フリープログラムの衣装に「陰陽師の安倍晴明」をイメージした平安時代の衣装を着た事でも有名になりました。
華やかな印象が有ります。
でも、実際は「公務員」です。
官位(今で言うと部長とか課長とか)もあります、従四位下・播磨守です。
若い頃は、あまり注目されませんでした。40歳以降ぐらいから頭角を現します。(大器晩成型ですね)
キッカケになったのが、「那智山の天狗」封じの儀式です。
天皇の命で実施しました。この儀式以降、天皇の信頼を受けて陰陽師としての名声を高めて行きます。
そして、明治時代まで陰陽寮を総括する安部氏流土御門家の祖になります。
凄いですね。安倍晴明公!私も「大器晩成」型と信じて頑張ろう。
清明神社へ
やってきました、清明神社です。
少し、アート風にしてみました。
清明神社は、京都市の上京区晴明町に在ります。
安倍晴明の偉業を称えた、一条天皇の命により清明公の屋敷跡に社殿が創られました。
当時は、広大な神社でしたが、応仁の乱以降、規模が縮小されていきます。
安土桃山時代には、豊臣秀吉が京都での居城に「聚楽第」という絢爛豪華な、御殿を建てました。清明神社がある地域も「聚楽第」の築城地域になってしまいました。
その名残で清明神社の「二の鳥居」前に「聚楽第の千利休屋敷跡」の石碑がありました。(千利休、いつか記事にしたい人です)
規模が縮小されましたが、清明神社に参拝すると、なんとなく気持ちが落ち着くのです。(なんでかな)
まあ、いいか。では、いざ清明神社へ。
「一の鳥居」を通り過ぎると「元・一条戻橋」が再現されています。
橋の隣に、鬼がいます。清明が使役した言われる式神ですね。
清明は、橋の下に式神を住まわせたと言われています。(一條戻り橋には、色々の逸話がありますが、またの機会にします)
「元・一條戻り橋」を通り過ぎると、二の鳥居が見えて来ます。
また、アート風にしました。(最近、気に入ってます)
「二の鳥居」前で一礼して中に入ります。(もちろん「一の鳥居」でも一礼しましたよ)
本殿です。何かいいでしょう。手前の像は、「安倍晴明公」です。派手さは無いんですが、日本古来の神社的な感じがしませんか?
マイブームのアート的な感じです。(最近、聞きませんね。マイブームと言う言葉)
まったりと休憩してましたが、神社の隅に人が集まってたので何かあるのかなと思い行ってみると「清明井」でした。(勉強不足で知りませんでしたが、有名です)
清明が念力によって、湧き出させた井戸です。「病気平癒」のご利益があり 「吉祥の水」と呼ばれています。
井戸の下に「十二支」がありますね。何か意味があるのかなと思って説明をみたら、水の湧き出る位置がその年の「恵方」の方角を向いているそうです。毎年、「立春の日」に方角を変えます。
人が集まってた理由が判ったので、再び「まったりタイム」を堪能し「厄除け桃」を観て神社を後にします。
帰る時も鳥居で一礼です。最後にアート的な写真を何枚か。。(マイブームです)
清明神社の概要
住所:京都市上京区晴明町806
(堀川通一条上ル)
御祭神:安倍晴明御霊神
ご利益:厄除け、魔除け